Mt.富士ヒルクライム

こちらのブログに初めて来られた方は初めまして!
以前からの読者の方はお久しぶりです!
 

お前生きてたのかよっ!www

 
って盛大にツッコミが飛んできそうですが…
生きてました( ̄▽ ̄;)
 
え〜っとたしか、一般に公開してたブログでは最後の記事が伊吹山登山に行ったときのでしたっけ?
( ̄▽ ̄;)
 
まぁあれからいろいろあったんですが、ハッキリと言えることがひとつだけあります。
 
実は…
 

ロードバイク卒業してました!

((((;゚Д゚)))))))

 
それでまぁ自転車ブログの更新もしていなかったわけですが、じゃあなぜ今更復帰したのかと言いますと…


きっかけはコレ。
 

Mt.富士ヒルクライム!

 
通称富士ヒル、日本最大級のヒルクライムレースイベントです(´∀`*)
 
今回2021年大会に出場したことでまたロードバイクに乗りたいと強く思うようになりました!

たしかブログでこの富士ヒルについて書いたのが2年前の2019年大会のときで、それ以降は書いていませんでした…よね?
((((;゚Д゚)))))))
 
実は昨年の2020年大会(コロナ禍の為6月ではなく9月に開催)にも参加していました。
 
2019年の初参加を決めた時は、何分でゴールできるかということよりもそもそも制限時間(190分)内にゴールすることができるかどうかっていうものすごーく低い目標というか課題を抱えての参加でした。
 
でも練習していくうちに制限時間内でのクリアは問題ないレベルに仕上がり、目標タイムを脱初心者の目安である100分切りに設定したのですが…
結果はたしか117分くらいだったと思います…
( ̄▽ ̄;)
 
それから程なくして僕のブログの更新は止まったわけですが、前述の通り翌年の富士ヒルにしっかり参加しており、結果も95分と一応前年の目標はクリアしていました。
 
ではブログを止めていた間、僕はどこで何をしていたのか?
 
実は…
 


そもそも2019年の富士ヒル以降、ホントにロードバイクからは遠ざかっていました。
つまり2020年の富士ヒル時は既にほとんどロードバイクに乗っていなかったわけです。
 
では何をしていたのかというと…
 

トレッキングにハマっていました!

((((;゚Д゚)))))))

 
トレッキングっていうのは、一言で言うなら山歩きです!
(´∀`*)
 
いやぁ、伊吹山が楽しくってねぇ〜、トレッキングなら自転車のような荷物がないので身軽ですし、自転車では行けなかった山の頂上まで行けたりするのでとにかく楽しかったのです!
 
地図を眺めて
「よし、この山行ってみよう!」
みたいなノリで登る山を決めて即電車に飛び乗って登ってましたw
上の写真は奈良にある龍王山に行ったときのもの。
何で龍王山を選んだかって…
 

名前がカッコイイから以外にありますかっ?!

((((;゚Д゚)))))))

トレッキングや登山をする人の中にはトレッキングポールを使わない人も多いのですが、僕的には必須です!
僕にとっては例えるならこの2本のポールが自転車の代わりみたいなものだったのです!
( ̄▽ ̄;)
 

こんなポール2本だけでどこまでだって歩いて行ける、どこまでだって登って行ける。当時の僕にとってはロードバイクに取って代わるくらいには魅力的だったのです!

自転車は基本的に自宅から自走で行ける範囲がメインフィールドです。輪行という手段を取ればもっと遠くへ行けるとはいえ、自転車という大きな荷物を持って電車に乗るというのは心理的ハードルが高く、そんなに頻繁に行えるものではありませんでした。
 
一方トレッキングは基本目的地までは公共交通機関で移動するので行動範囲は無制限でした。
 
ただし、駅を出れば移動手段は徒歩です。いくら体力があろうが移動速度が4~6km/h程度では輪行と違ってそこから先の移動範囲が限られてしまいます。
 
なんとか両方を克服する手段はないものか…。
 
そこでトレッキングと両立していくことになる神の乗り物に出会ったのです。
 
一応ブログの休止前にも何度か記事にしたことはあったかと思いますが、いわゆるキックボードです!
(´∀`*)
 
輪行みたいな大荷物にならずコンパクトに折りたたんでバッグに入れることができるので手軽に持ち運べ、駅から先の行動範囲を劇的に広げてくれる夢のような乗り物です!
 
しかしこのキックボード、ちょっとそこまでっていう距離ならたしかに便利なのですが、自転車乗りはみんな距離感がバグってますので僕もこのキックボードでせめて半径50kmは動きたい等と考えてしまいました…
((((;゚Д゚)))))))
 
キックボードは自転車とはきっと違う筋力を必要とするのです。とにかくキツい!www

というわけで!
 
トレッキング範囲を広げる為にキックボードを導入し、キックボードで長距離を移動できる脚力を身につける為、マラソンを始めることにしました!
((((;゚Д゚)))))))
 
うん…、もはや何がしたいのか分からない迷走期に入ってましたね…
( ̄▽ ̄;)
 
まぁマラソンといっても完全に初心者でしたのでいきなり長距離とかは無理なので、毎晩仕事が終わってから5kmだけ走るように心掛けていました。
 
たった5kmでマラソンってwww
 
と笑われるかもしれませんがwww
でもですね、千里の道も一歩からと言いまして…
 
最終的にはほら!
京都マラソンを完走できるくらいにはなってたりw
 
まぁコロナ禍の為オンライン開催だったので真の意味でフルマラソンではなかったですが…
( ̄▽ ̄;)
 
と、まぁそんなこんなでロードバイクにこそ乗らなくなりましたが、そこそこ身体能力はアップしていったわけで、いつの間にやらキックボードさえあればロードバイクに匹敵する程の行動範囲を得ることができるようになったわけです!
 
だったらまずは…
 

自転車と同等の行動範囲というのならしまなみ縦走だってできるはず!
 
ってわけでキックボードを抱えてしまなみ海道を訪れましたwww
 
高速バスの停留所(愛媛県側)から尾道までは約90km。開催中のスタンプラリーのコンプリートも目的でしたので獲得標高は1000m。
キックボードで90kmってだけでもかなりハードルが高いわけですが、それ以上に登坂はロードバイクの比ではないレベルでキツいのです!
 
実際途中で脚を痛めてしまい、リタイアを考えました。
 
しまなみ縦走は6つの島を渡って尾道まで行くのですが、5つ目の島である因島に入った頃にはもう脚の痛みが限界で、ファミマのイートインでうずくまっていました…
((((;゚Д゚)))))))
 
そしたら謎の中年おじさんが隣に座って声をかけてきたのです。暑さと疲れと痛みでヘロヘロだった僕は警戒心もなく気がつくとそのおじさんにいろんなことを話していました。
キックボードで縦走中でもうリタイアを考えてる、とか。
 
この時このおじさんに貰ったアドバイスが、その後今日までずーっと僕の原動力になっているのですが、この時は全く気にも止めていませんでした。
 
おじさんが言うには、努力は裏切らないっていう者と努力が必ずしも報われるとは限らないっていう者との違いはたったひとつ、最後まで自分を信じ抜けるかどうかだけだ、と。
自分がしてきた努力は所詮自分にしか分からない。兄ちゃん(つまり僕)だってなんの準備もせずにキックボードで縦走しようと思ったわけじゃないだろ?と。
ここでリタイアしたらきっと帰ったあと「頑張ったけど無理だった」って誰かに伝えるでしょ?
でもここで歯を食いしばって完走したら「頑張った甲斐があった」って誇るでしょ?と。
それだけなんだ、と。

自分の努力を活かすも殺すも自分次第なんだよ?
もうダメだって折れそうになったときが一番大事なんだよ!と。
 
あとから思い起こせばすっごくいい事言ってくれてたんだなって思うんですけど、当時の僕はフラフラで、そのおじさんが落ち武者のような髪型だったことが気になって仕方なく、おじさんがなんか言ってくる度に

いやでもアンタはげ散らかしとるやないかーいっ!

((((;゚Д゚)))))))

 
って何度も心の中でツッコミを入れてました…
((((;゚Д゚)))))))
 
まぁでもこのおじさんに励まされたおかげで、たとえ脚を引きずってでもやり遂げようと自分を奮い立たせ、無事完走。

そして翌月に開催された地元の市民マラソンではこの時の脚の怪我が完治していなかったものの、おじさんの言葉を胸に痛みを堪えて気合いで完走しました。
 
 
おじさんのせいで脚の怪我が拗れたとも言えますし、おじさんのおかげで完走できたとも言えますが…、やはり今でも思います。
 

でもアンタはげ散らかしとるやないかーーーーいっ!

((((;゚Д゚)))))))

 
 


ある日姿見で自分の脚を見た時に
 

はてこれは一体誰の脚だろう?

((((;゚Д゚)))))))

 
って思うくらい筋肉隆々になっていることに気がつきました。
もしかしてもしかしてもしかして実はめちゃくちゃパワーアップしてるのではないかとwww
 
実際2020年に伊吹山を登った時には別にタイムトライアルを意識したわけでもなんでもないのに前年より47分も速く登頂できていました。
 
そんな時にやってきたのが2020年、秋のMt.富士ヒルクライムだったのです。
 
既にロードバイクには乗らなくなっていましたが…
 

もしかしたらこれ、やれるんじゃないか?

((((;゚Д゚)))))))

 
って思いました。
試しに自宅でFTPテストをやってみてPWRを出してみると3.2W/kg程ありました。
 
あれ?
なんか分かんないけどこれ絶対90分切れるやつだわwww
 
そう思って富士ヒル直前の1ヶ月間、ロードバイクを引っ張り出してきてROUVYでの週2回の富士ヒルヴァーチャルライドと近場の坂の実走を行いました。
 
京都の人にしか分からないかもしれませんが、京見峠を13分台で登ったり、苦手意識の強かった疲れ切ったあとに現れる老ノ坂峠も4分台で登れたりともはや別人のようにやりたい放題のタイム(大袈裟過ぎwww)が次々と記録され、富士ヒルヴァーチャルライドでも余裕を持って90分を切れるようになっていました。
 
ところが当日の結果は冒頭にも書いたとおり95分。
 
実はこれ、スタート時にサイコンをセットしておらず、そのことに気づいたのが5km地点だったのでもはやペースが分からなくなってしまっていたのです。
 
自分が目標ペースに対して速いのか遅いのか…
 
それが分からず、何時何分にスタートゲートを潜ったのか感覚で大体の目星を付けて走ったので、ゴール時には自分では90分切ったつもりでいたのですが…
リザルトを見るとまさかの95分!
((((;゚Д゚)))))))
 
脚にはまだ全然余裕が残っていて、もう一本富士ヒル登れと言われたらまだ行けると思える程度には力が残っていました。
( ̄▽ ̄;)
 
バカなことをしたなぁと思った反面、90分切りは絶対出来たという自負もあったことから反省はあれど悔しさは実際ほとんどありませんでした。
 
来年はきっと90分切れるはず!とw
 

さてっ!

非常に長かったですがここまでが前座ですwww

 

ここからが僕がロードバイクに再び乗ることを決意するに至った今回の富士ヒルの物語になります!

(´∀`*)



昨年の富士ヒルが終わって以降ですね、僕に衝撃的な変化がありました。
 
それは…
 

自宅に引き篭もるようになったのです!

((((;゚Д゚)))))))

 
いやあの、引き篭もるっていってもニートとかそういうんじゃないんですけどね…
( ̄▽ ̄;)
 
実は秋の富士ヒルを終えると同時期に職場でのポジションがちょっと飛び級的に跳ね上がりまして…
 
以前にも増して死ぬ程激務になったのです!
((((;゚Д゚)))))))
 
休日に出掛ける体力もなく、結果的に休日は自宅でゲーム(っていうかポケモン)ばかりするようになりましたwww
 
ちなみにどうでもいい話ですが、僕はのめり込むタイプなので暇つぶしというよりは割とガチでやってましてトップランカークラスの実力がついてしまい…
You Tubeでのポケモン対戦動画にもいくつか僕のバトルが取り上げられていたり…
((((;゚Д゚)))))))
 

しかあああああああああしっ!

 
そんなことをしていた為に体重は大きくリバウンドし、せっかく向上した体力も持久力も地に落ちました!
((((;゚Д゚)))))))
 
ま、まぁどうせ2021年の富士ヒルはコロナ禍の為中止になるでしょう!
( ̄▽ ̄;)
 
そう楽観的に考えて気にも止めていなかったのですが、5月22日を過ぎてゼッケン番号の通知が来たり体調チェックシートの運用が始まったりして、そこでようやく気づきました。
 

コイツ…、開催する気だぞ!

((((;゚Д゚)))))))

 
体重は秋に比べて8kg増加。
持久力筋力はどの程度低下したのかもう知る由もありません。
 
とにかく体重だけは戻さねば!
 
5月23日からの2週間で8kg減なんてことが可能なのか?!
((((;゚Д゚)))))))
 
必死で取り組みましたが減量できたのは4kgのみ。
つまり前年に比べて4kg重い状態となりました。
 
初年度と2年目のタイム差から単純計算すると富士ヒルは1kgあたり約2分タイムが変わってくるようです。
つまり僕は昨年より8分は遅くなる!
((((;゚Д゚)))))))
 
昨年の結果は95分でしたが、それは時間が分からなかったからであり、実際の実力的には87分くらいでゴールできる程度でした。
 
つまり今回はフィジカルが昨年と同等だとしてもタイムは95分になってしまうわけです!
 
っていうかフィジカルが昨年と一緒なわけがありません!
 
っていうか何なら全くロードバイクに乗ってません!
((((;゚Д゚)))))))
 
これは普通に考えれば今年90分を切るのは絶望的です。
 
でもだったら…
 

普通に考えなければ可能なんじゃないか!
((((;゚Д゚)))))))

 
まず、自分が重くなってしまったのであれば自分以外を軽くすれば良いのです!
((((;゚Д゚)))))))
 
昨年はコロナ禍で大会規模が縮小しており、下山用装備を自分で背負ってレースに参加していました。
 
しかし今年は荷物を預けられます。
 
それに、僕のロードバイクに付いているVolt1700(クッソ重いけどクッソ明るいライト)、パンク修理用の工具&チューブ、サドルバッグ、テールライト、サイドスタンド。これらを全部外せば2kgくらい軽くなるはず!
 
あとは気合いです!
((((;゚Д゚)))))))
 
そもそも87分っていうタイムにしたって、ゴール後十分に動ける程度の体力は残っていました。
 
僕にはいつもリミッターがかかっていて消費しない力があります。
 
これを全部解放すれば現状でもきっと90分は切れるはず!
 

やってやんよっ!
((((;゚Д゚)))))))

 
果たして結果は…?!
 

今回の富士ヒルも天気は雨予報でした。
でもこれは好都合です。
僕は暑さに滅法弱く、気温が高いと身体能力が大きく低下してしまいます。
前回や前々回と同じ「雨」という条件のほうが想定外のトラブルが起きないはず!
 

今回もコロナ禍ということで大会規模はかなり縮小されています。
 
我らが(?)WINZONEも今回はチラシのみでブースは設営しないとうかがっていましたが、本当にありませんでした(そりゃそうだろ!w)
 
規模を縮小するなら受付だって昨年同様レース当日にしてくれれば一泊する必要がない分楽なんですけどねぇ…
( ̄▽ ̄;)
 
そして夜…。
なんだかんだでやっぱり自分の準備不足が気になって全然寝つけません。
 
夜中の3時なのでもはや貸し切り状態となっている温泉に浸かり、レースのシミュレーションを行っていました。
 
僕はいつも体力を出し惜しみして結局使わずに終えてしまうわけなので、今回は一般的なセオリーである序盤温存後半全力を無視し、むしろ序盤全力で行こうと決めました。
 
序盤に全力を出したところでどうせ僕にはまだどっかに力が残ってるはずだから、追い込まれたら嫌でも解放するだろうとw
 
ここはハゲ散らかしたおじさんの言葉通り、自分を信じ抜くことにします。
 
どうせ僕は無意識のうちに体力を温存してしまうはず。その特性を信じて序盤は全力で回す!踏む!
 
5km地点で2分程貯金を作り、10km地点で貯金のトータルを5分にする。
その後も100%の力で登り続けられればきっとギリギリ90分に届くはず。
 
夢物語を語っているように思うかもしれませんが、僕は至って真剣でした。
 
富士ヒル参加は3回目。
それにヴァーチャルライドを合わせればもう数え切れないくらい富士スバルラインは走っています。
 
コースのことは隅から隅まで頭に入っています。
 
だから決して夢物語なんかじゃない、中盤でペースを落とさないように歯を食いしばる力さえあれば、序盤全力で行くことで体重増加とフィジカル低下のデメリットを相殺できるはず!
 
決して夢物語じゃない。
 
そう分析する一方で、時計を見ながら思います。
あと6時間後、自分は4合目あたりをちゃんと走っているだろうか?心が折れていないだろうか?
もしちゃんと喰らいついていたとしたらきっと死ぬ程苦しい状態なんだろうな、って。
 
なんでわざわざそんな苦しいことしに行くんだろう?
ゆっくり登ればきっと楽ちんなはずなのに…。
 
とか余計なことまで次々と考えてしまいます。
でも、準備不足とはいえここまで来てしまったんです。
 
僕は熱しやすく冷めやすい、自覚しています。
そして出来る限り苦しいことや辛いことは回避して無難に生きていきたいと思っています。
口を開けば言い訳だったり逃げる理由を考えたり、本当に見事だと思いますw
 
で、そんな自分をあまり好きではありません!
((((;゚Д゚)))))))
 
でも、こんなに準備不足な状態でも、今僕はここにいるわけです。準備不足なんだったら富士ヒルだってDNSしちゃえば済むことだったのに、ちゃんとここにいるわけです。
だったらタイムのことは忘れて記念参加と割り切ってしまえばいいだけなのに、それでもなんとかしようと必死に足掻いていたりします。
 
だからやっぱり…
 
そんな自分に底力があるのなら、そこに賭けてみたいと思うのです。
 
そしてついにレース当日の朝がやってきました。

今回の富士ヒル参加者は5000人程度とのことで、コロナ前の半分程度の数なのですが、それでもやはり一堂に会すと凄まじい数です。
( ̄▽ ̄;)
 
結局夜は寝つけなかったので、1時間早くに会場入りしたわけですが、感染症防止対策の為、会場内で待機することは禁止されています。
 
僕は第6ウェーブだったので、1時間早く着いたということは一般参加者の先頭である第4ウェーブのスタート時間と重なるということ。
 
会場内で待機は出来ない為、沿道に立って第4ウェーブの選手達にエールを贈っていると、何かしれっとゆたぽん(※鬼畜外道神と呼ばれる全てにおいて人外の存在)が混じって登ってきました。
((((;゚Д゚)))))))
 
スタート直後はパレード区間なのでタイム計測は開始されていないとはいえ、コースから外れてこっちに来るゆたぽん。
((((;゚Д゚)))))))
 
数分程話してちょうど良さそうな集団が登ってきたタイミングでコースに復帰して行きましたが、その後ありとあらゆる鬼畜の所業を貫いて71分でゴールしたとか…。
 

まさに鬼畜外道神っ!
((((;゚Д゚)))))))

 
 
第4ウェーブの流れを見ながら作戦を立て直します。
 
2019年の大会のときは選手が団子状態になっていて追い抜きをかけたくてもかけられない場面が多々ありました。
 
一方昨年は一斉スタートではなかった為最初から最後までほぼ単独走でした。
 
自分の力を信じるのなら障害物となる他の選手がいないほうが有利なはず。
 
僕は7:45スタートでしたが、スタートを5分遅らせて大集団と遭遇する可能性を下げ、さらにパレード区間終了地点で立ち止まり、計測開始ゲートを潜るタイミングを入念に図りました。
 
そして選手がまばらになった7:58、僕の2021年、Mt.富士ヒルクライムがついに幕を開けました!
 

序盤は全力!
全力全開!
 
計測開始地点を抜けると他の選手がゆっくりとペースを上げていく中、フルパワーで加速していきます。
 
全力全開っ!
 
頭の中にはそれしかありませんでした。
 
当然一気に心拍は跳ね上がり、開始直後だと言うのに周囲の視線を集めるくらいに息が上がります。
 
「ここが一番キツいから冷静にいきましょ〜w」
 
等と誰かが親切心で声をかけてくれています。
 
そう、この富士スバルラインは1合目までの斜度が最もキツいのです。
 
しかし…
 

そんなことは分かっています!
((((;゚Д゚)))))))

 
それでも僕はここで全力で踏まなければいけないんですっ!
 
キツいキツいキツい…
 
呼吸が追いつかない…
 
そもそも序盤の5kmをフルパワーでって言いますが、富士ヒルが全長24kmだからこそそのうち最初の5kmは序盤ってだけで、普段京都でヒルクライムをするのに登坂5kmをフルパワーで回し続けることがあるでしょうか?!
((((;゚Д゚)))))))
 
キツいキツいキツい!
 
ぶっちゃけ心臓が口から飛び出そうです。
 
今すぐ脚を止めて楽になりたい…
 
そんな自分の心の声を振り切るように走ります。
ここで心が折れたら全て終わってしまいます!
 
それに…
 
過去の富士ヒルでもヴァーチャルライドでも、それに普段のサイクリングでも、そしてマラソンでも登山でも、この苦しさの極限を越えた時、無敵モード(一般的にはゾーンに入る、とか言うらしいです)が発動することを僕は経験則で知っています。
 
だから、たとえ意識が飛びそうになってもここだけは絶対に脚を緩めない!
 
手首に付けた心拍計が警告音を発します。
必死なのでちゃんと見てはいませんが、心拍が200を超えているのが分かりました。
 
大丈夫、僕は心拍値206で15分間登れました。
 
だからまだ大丈夫っ!
 
1合目の駐車場を過ぎると斜度が緩みます。それに連動するかのように自分の意志とは関係なく脚が緩みました。
 
身体のセーフティ機構が働いているのかもしれません。
 
ですがそれを上回る意志でペダルにさらに力を込めます。
 
まだここで緩めるわけにはいきません。
っていうかゴールまで緩めることはなりません!
 
絶対に絶対に絶対に90分を切るんだ、ブロンズリングを獲るんだ!
 
昨年と同じ体重だったらこんなに踏ん張る必要はないでしょう、昨年と同じフィジカルならこんなに追い込む必要はないでしょう。
でもこの状況を作ったのは自分、振り払うのも自分!
 
5km地点の看板のところで20分30秒がデッドライン。
それより遅ければブロンズは絶望的です。
今回序盤に全力を持ってくることでこの5km地点を18分30秒で駆け抜けることが僕の作戦でした。
 
しかし結果は…
 
19分42秒。
 
遅れています。
全力で登ってきたのに温存して走っていた昨年とほとんどタイムが変わっていません。
 
体重4kgの増加というのは想像以上にタイムに影響するようです。
 
けどまだデッドラインは超えていない!
ここから速度を維持し続けられればまだ届きます!
 
実際のところちゃんと脚が動きました。
序盤から全力全開で登ってきたにもかかわらずまだちゃんと登れます!
 

最高だな自分っ!
(´∀`*)

 
これなら行けるかもしれない…。
 
かもしれないじゃない、いけるっ!
 
とはいえ極限状態であることには変わりません。
日常生活で、普段のサイクリングでこんなギリッギリの状態まで自分を追い込むことなんてまずあり得ません。
一瞬でも気を抜けば、ちょっとでも心が折れればもうすぐに動けなくなるに違いありません。
 
とりあえず斜度が緩んだ地点で水分を摂るべくボトルに手を伸ばしました。
 
呼吸が上がり過ぎて一気にゴクゴク飲むことは出来ません。むしろ飲むという動作のほんの一瞬でさえ酸素が吸えなくなることがキツイ!
それくらい極限の状態でした。
 
なんとか口に水分を含み、ボトルを戻そうとしたとき、事件は起こりました。
 
指先の感覚が鈍くなっていたせいでボトルを落としてしまったのです!
((((;゚Д゚)))))))
 
どうする?!
拾う為に止まるか?!
 
考えるまでもありませんでした。
 
現在タイムには1秒の余裕だってありません。
ボトルを拾う=ブロンズを諦めるということ。
 
この先水分補給が出来なかったとしても、それでも僕はわずかでもブロンズを獲れる可能性のある方に賭けるっ!
 
今でこそまだ雨は降っていませんが、予報ではもう間もなく降り出すはず。
喉が渇けば雨水を飲めば良い!
ボトルに関してはむしろデッドウエイトをパージできたと考えよう!
 
心だけは絶対に折っちゃいけない。
 
ボトルが無くなったことはプラスになったんだと必死に自分に言い聞かせました。
 
大丈夫、このままいけば絶対にブロンズは獲れる!
 
このままいけば…
 

3合目の看板を過ぎた辺りから、これまで全く経験したことのない想定外の事態が発生しました。
 
昨年も、そして一昨年の富士ヒルでも起こらなかった事態。
そしてヴァーチャルライドでは絶対にあり得ない最悪の事態。
 
それは…
 

猛烈な向かい風ですっ!
((((;゚Д゚)))))))

 
この辺りは斜度が5%程度と緩いので、通常なら19km/h程度でタイムを稼ぎに行くセグメントなのですが…
 
15…13…12…とドンドン速度が落ちていきます。
 
ダメだ…
このままじゃダメだ…!
 
ただでさえギリギリのタイムなのにここに来て向かい風はもう神様を呪います!
((((;゚Д゚)))))))
 
考えるより前に叫んでました!
 

「ブロンズペースです!」

 
すると周りから2人の選手が寄ってきてくれました。
 
特に説明することもなくそのたった一言で車列が形成されました。
 
きっとこの人達も同じことを考えていたのでしょう。
 
自転車とかいう人力で進む乗り物で重力に逆らって坂を登る、それも富士山とかいう日本一の山を登る。
普通の人からみればなんとクレイジーな行為をしていることでしょう今日ここに集まった選手たちは。
 
けどみんな、今日ここでこの場面で踏む為に普段から日本各地で坂を登り続けてきたのでしょう…
 

なんという愛すべきクレイジー達!www
((((;゚Д゚)))))))

 
僕達3人が車列を組んだことで、次々と他の選手も乗っかってきて、気づけば7人くらいの列車が出来上がりました。
 
言葉はなく、自然と列車が形成されていくのを目の当たりにして、なんだかめちゃめちゃテンションがアガりました。
 

みんな最高だなっ!www
(´∀`*)

 
先頭をローテーションしていくうちに、次第に妙な仲間意識が生まれていました。
 
もうすぐ4合目前の大沢駐車場が見えてくるという地点で列車を形成しているうちの1人が
「もうダメだ…、千切れます…!」
と絶叫したのです。
今の僕と同じくらいのぽっちゃり体型の選手。
この列車の速度がオーバーペースだったのでしょう。
っていうか他人事のように書きましたが僕にとっても向かい風という条件下においてはオーバーペース気味でかなり無理をしていました。
ですが千切れて単独となってしまうともうその時点でブロンズは獲得不可能となってしまう為、絶対に列車から降りるわけにはいかなかったのです。
 
そもそもここに集っている全員がブロンズペースなわけですから恐らく全員が同じ気持ちだったと思います。
 
そこですかさず声をかけます。
 

「あと30分!」

 
たとえブロンズが獲れたとしても獲れなかったとしてもあと30分以内にはゴールに着きます!
だったら!
あとその30分だけ何としてでも喰い下がりましょう!
 
僕は前回と違って今回は秒単位で時間を把握し続けています。
実際この向かい風による失速のせいでブロンズ獲得はかなり際どいところまで来てしまっていました。
 
でもまだ1%でも可能性があるうちは諦めたくない。
自分自身に言い聞かせる意味も含めてそう伝えていると周りから

「うぉーーー!」
「っしゃーーー!」

等と次々と気合を入れ直す雄叫びがあがりました。
 

何これめっちゃアガるんですけどwww
((((;゚Д゚)))))))

 
大沢駐車場を前にして残り7kmの標識が目に飛び込んできました。
 
あと7km!
 
僕が叫ぶと先ほどと同じように周りから雄叫びがあがりますwww
 
しかしここからまた斜度がグッと上がるわけで…。
 
幸い進行方向が変わった為向かい風の影響はなくなりましたが、風によって想定外に消耗したあとの斜度アップはブロンズ獲得をより絶望的にしていきます。
 
くっそ…、間に合わない…!
 
くそ…!
くそ…!
 
だからといって今はこの集団にいるのが最高速度。
ここから離れようものなら一気に落ちてしまうことは分かっていました。
 
もうどうにもならないのか…!
 
そんな時、先刻千切れる宣言をした後、ローテーションに加わっていなかったぽっちゃりさんが
 

うぅおおおおおおおおお!

 
と叫びながらダンシングで一気に前に出ました。
 
遊んでるとかふざけてるとかいう雰囲気ではなく必死そのものです。
 
前に出たあともそのままダンシングをやめずに突き進んで行きます。
((((;゚Д゚)))))))
 
そんな彼に千切られまいと集団の速度も上がりました。
 
ヤッバ…
 
あの人最高にクレイジーだわ…
((((;゚Д゚)))))))
 
そして…
 

最高にカッコイイわ!
((((;゚Д゚)))))))
 

 
しかしこの状態でのダンシングがそう長く続くわけもなく…
 
山岳スプリット区間を前にして失速して後方に落ちていきました…。
 
もう、頑張ろう、とか、あとちょっと!、とかそんな声かけが無駄なことが分かる程、完全燃焼し終えた様子で…。
 
やっべぇ…
 

超かっけぇーーー!
((((;゚Д゚)))))))

 
集団の速度が上がったことで、まだ希望は捨てずに済んでいました。
いや、実際はもうほとんど希望はなかったのかもしれません。
20km時点で1時間17分をデッドラインとしていましたが、19km地点でその1時間17分を迎えてしまっていたのです。
あと13分で5km…。

5kmのうち2kmは平坦。
しかしうち1kmは斜度のきつい山岳スプリット区間。
 
心が折れる…!
 
そんな時、先にゴールして下山してきた集団からエールが飛んできました!
 
「諦めるなっ!」
 
「踏ん張れ!」
 
そんなこと、言われなくてもやっている!
けど、さすがにもう状況は絶望的で…
 
しかしエールの中に一筋の希望をもたらしてくれるものがありました。
 

「平坦区間は超追い風だ!そこまで堪えろ!」

 
と。
 
先程の強烈な向かい風。
あれが味方に変わるなら…
まだ行けるかもしれない!
((((;゚Д゚)))))))
 
しかし山岳スプリット区間のたった1kmを抜けるのに5分を費やしてしまった為、残りは8分。
 
これはもう残り4kmが全て平坦でも間に合わないレベルです。
たとえ強烈な追い風があったとしても…。
 
山岳スプリット区間で列車は崩壊し、今ここにいるのは僕を含めて3名のみになっていました。
 
僕はもうブロンズの見込みは絶望的です。
 
しかしここにいるふたりは最初に列車を形成するとき、僕より後方から上がってきていました。
 
つまり僕よりも時間が残っているはずです。
 
だったら…



誰だって主人公になりたいって思うでしょう?
特に自分が紡ぐ物語であればむしろ自分が主人公であって当然です。
 
けれど今回の僕には主役を張るだけのポテンシャルは無いようです。
 
でも、だったら…
 
 
他の人はどうだか分かりませんが、僕はヒルクライムというかタイムトライアルでダンシングを使うことってほぼ無いんです。
 
加速する為のダンシングって急激に脚が無くなるので、僕が使うのは局所的に斜度がキツい場面やゴールスプリントに限定されます。
 
富士ヒルはゴール前ラスト600mくらいで斜度が跳ね上がります。
 
あそこを乗り切る為にダンシングはとっておかないといけないんです。
 
けれど…
 
体重が増えて筋力が衰えた今の僕が今この時間このタイミングでこの位置にいられるのはきっと彼らが引っ張ってきてくれたおかげなんです。
 
本当はあの向かい風区間で僕の夢は終わっていたはずなんです。
 
そして彼らにはまだブロンズ獲得の希望が残っている。
 
だったらもう
 

ここで行かなきゃいつ行くんだ?!

((((;゚Д゚)))))))

 
うぉおおおおおおおお!!
 
限界を超えた身体を普段は使わないダンシングで加速させ一気に2人の前に出ます。
 
でもそんなの続くわけもなくすぐに両脚に乳酸が溜まって万力で締め付けられるような痛みが蓄積していきます。
 
目の前には空中庭園の看板。
 
あそこを越えればあとは追い風平坦区間。
 
そこまでは、せめてそこまでは意地でも保たせてみせるっ!
 
もはや感覚もなくなった脚が、一体どうやって動いているのか分からない脚がもはや意識とは別に勝手に動いているかのようにペダルを回し続けてくれています。
 
しかし平坦区間手前ギリギリで完全に力尽きあからさまに失速…。
失速というよりもはやペダルが踏めない状態でした。
 
出し切りました…。
 

絶対間に合います!
行ってください!

 
根拠なんかないですし、ボトルもなく喉もカラカラ。声にならないような声で叫ぶと、2人が右手を上げながら追い抜き、一気に加速して行きました。
 
僕もあれに乗っていけばせめて昨年よりは好タイムが出せるかも…
 
でももうどこをどうやっても全く脚が動きません。
超追い風なのに速度はせいぜい23km/h程度が限界でした…。
 
どうして僕はあっち側にいないんだろう?
なんで見送る側にいるんだろう?
 
富士ヒル史上初めて悔しいと思いました。
 
ちゃんとロードバイクを続けていたら…
せめて体重のリバウンドにだけ注意していたら…
 
けれど、そんな後悔と同時に妙な達成感もありました。
 
恐らく、もう脚も動かないようなこんな全力を初めて出し尽くしたからでしょうか。
 
ブロンズには届かなかったけど、今やれることは全てやった!
 
だから、キツかったけど、すごくキツかったけど、なんか楽しかった!
 
脚はもう動かない。
でもせめて完走はしよう…。
 
ラスト600mの坂はスピードが出無さすぎて倒れるんじゃないかってくらいフラフラになりながらもなんとかゴール!
 
結果は約97分。
 
 
ゴールゲートを潜ったあと、手荷物受け取り所までちょっと距離があったのですが、自転車を降りて歩くようにと指示があり降りてみると…
 
その場から動くことが出来なくなりました…
((((;゚Д゚)))))))
 
本当の本当に全力を出し尽くしたんだと実感した瞬間でした。
 



というわけでっ!

 
今回の富士ヒルは非常に悔しい結果になったわけですが、一方で凄く楽しかったという気持ちが強いです。
 
ロードバイクに限らず何事においても全力で取り組んだことってきっと楽しいんでしょうねー。
(´∀`*)
 
ぷよぷよとかポケモンとか…
((((;゚Д゚)))))))
 
 
ロードバイクを改めて始めるにあたって、僕のTCRは既にペダルが限界に来ておりましてですね…
( ̄▽ ̄;)
 
実はレース中に他の選手に
「凄い軋み音出てますけど大丈夫ですか?」
って心配される程度には軋んでいました。
((((;゚Д゚)))))))
 
ペダルはどうみてもロードバイク用じゃないクリッカーのプラスチックペダルでしたからねぇ…
((((;゚Д゚)))))))
 
というわけで早速ペダルを換えてきましたwww
ペダルとかよく分かんないので店員さんのオススメを付けました。
((((;゚Д゚)))))))
 
今日早速ちょっと乗ってみましたけど、軋まなくていい感じです!
(´∀`*)
 
いや軋まないのが当たり前なのか…
( ̄▽ ̄;)

おまけ


来年の富士ヒルまでにあと17kg減量してパーフェクトボディを作り上げようと決意したのですが…

まぁ明日からってことで…www
( ̄▽ ̄;)

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